NHK 総合で毎週火曜日に放送しているプロフェッショナル 仕事の流儀。
今回は「プロのおうちごはん夏スイーツスペシャル」
(初回放送:2020年8月18日22:00〜22:45 再放送:2020年8月24日24:15〜25:00)。
超一流のプロフェッショナルたちが簡単・絶品スイーツレシピを自撮りで紹介してくれます。
出演は 家政婦 タサン志麻(たさんしま)さん、フレンチシェフ 岸田周三(きしだしゅうぞう)さん、中華料理人 古田等(ふるたひとし)さん、バーテンダー 岸久(きしひさし)さん、パティシエ 杉野英実(すぎのひでみ)さん、ショコラティエ 三枝俊介(さえぐさしゅんすけ)さん。
ナレーションは俳優の 橋本さとし(はしもとさとし)さんと女優の 貫地谷しほり(かんじやしほり)さんです。
家政婦 タサン志麻さん
伝説の家政婦 タサン志麻(たさんしま)さんは プロフィットロール と イルフロタント、2種類の超簡単ひんやりスイーツの作り方を教えてくれました。
プロフィットロールのレシピ
Profiterole(プロフィットロール)とは小さなシュークリームをクリームやチョコレートで山のように積み上げたフランスのお菓子。フランスのビストロの定番デザートメニュー。
本来は小さいサイズのプチシュークリームを積み上げてつくりますが、タサン志麻さんが普通サイズのシュークリームで簡単に作れるレシピを教えてくれました。
撮影は夫のロマンさん。
【材料(2人分)】
シュークリーム 2個(カスタードタイプ)
牛乳 100cc
板チョコレート 2枚(100g)
※お好みでナッツやグラノーラを用意
【つくり方】
① シュークリームを冷凍庫で凍らせておく(3時間くらい)
② 牛乳を強火で沸かす
③ ②が沸騰したら、火を止めてチョコレートを割って混ぜる
④ ③を木べらで混ぜ、チョコレートを溶かす。チョコレートが熱い状態で、トロトロと流れるまでかき混ぜる。
⑤ 凍らせたシュークリームにチョコレートをたっぷりかけたら完成。
お好みでナッツやグラノーラなどをふりかけるのもおすすめ。
カスタードソースが固まってアイスクリームみたいになる冷たいデザイートです。
タサン志麻さんの著書。
イルフロタントのレシピ
2つ目はフランスの伝統的なデザート Iles Flottantes(イルフロタント、イルフロッタント)。「浮き島」という意味でカスタードソースにメレンゲの島が浮いているように見えます。
卵・砂糖・牛乳だけで作れてしまうのに本格的な味になってしまうのがすごいですね。
2017年5月5日の日本テレビ「沸騰ワード10」にタサン志麻さん出演されたときも披露したデザートです。
【材料(2人分)】
《カスタードソース》
卵黄 2個
牛乳 200cc
砂糖 大さじ1杯~2杯
《メレンゲ》
卵白 2個
砂糖 大さじ1杯
塩 小さじ1杯
《カラメルソース》
砂糖 大さじ2杯
水 適量
【つくり方】
《カスタードソース》
① 牛乳200ccを沸かす
② ボウルに卵黄を2個入れ、砂糖を加える。砂糖はお好みで大さじ1杯~2杯
③ ①の牛乳が沸騰する直前くらいまで沸いたら、②に一気に入れる
④ ③を鍋に戻し、弱火にかける。泡が消えるまで、ヘラで混ぜる。
⑤ 卵をよりなめらかにしたい場合は、漉す
⑥ ⑤を氷水につけてよく冷やす(タッパーに移して冷蔵庫に入れてもOK)
《メレンゲ》
① ボウルに卵白2個をいれて混ぜる(ボウルの油分はしっかりと拭いておく)
② ①が泡だってきたら、砂糖を大さじ1杯を入れる
③ さらにきめ細かく卵白のツノが立つまで泡立てる(レンゲの存在感を出したい場合は、塩をひとつまみ入れる)
④ ③スプーンですくって皿にのせ(間隔をあけておく)電子レンジで温める(600Wで30秒~1分ほど)
目安は、指で触ったときにメレンゲに弾力があり、指にくっつかない状態
⑤ ④にラップをかけて、冷蔵庫で冷やす
《カラメルソース》
① 鍋に大さじ2杯の砂糖を入れ、砂糖全体が濡れるくらいの水をたらす
② ①を強火にかけ、薄茶色に色づいたら余熱で温める
《仕上げ》
① カスタードソースをお皿に注ぎ、その上にメレンゲをのせる
② メレンゲにカラメルソースをかければ完成
カスタードソースをつくるときは、まんべんなく鍋底を押すような感じでヘラを動かします。ヘラで線がかけるくらいのとろみが付くまで混ぜてください。
メレンゲをつくるときは、あらかじめボウルの油分はしっかりと拭いておきます。油がついていると卵白が泡立ちません。
カラメルソースは焦げやすいので砂糖水に色が付き始めたらすぐに火から降ろして余熱で温めてください。
盛り付けるお皿は深みのあるお皿を選ぶのがポイント。お好みでナッツやグラノーラなどをトッピングするのもおすすめ。
タサン志麻さんの著書。
フレンチシェフ 岸田周三さん
史上最年少で三つ星をとったフレンチシェフ、Quintessence(カンテサンス)の 岸田周三(きしだしゅうぞう)さんは イチジクのパイ包み の作り方を教えてくれました。
イチジクのパイ包みのレシピ
夏と秋、1年に2回旬があるというイチジクを使ったスイーツ イチジクのパイ包み。放送を見て作ろうと思ってくれたときに旬が終わってしまっていることがないようにとの優しい配慮でイチジクをチョイス。
岸田周三さんはアレクサを相棒に調理を自撮りしてくれました。アレクサが反応してくれなかったりと自撮りならではのハプニングもありましたがそつなく完成させてさすがプロフェッショナル。前回放送時は自撮り映像が曇ってしまっていたので今回は考慮してカメラをセッティング。
【材料(2人分)】
イチジク 1/2個
グラニュー糖 適量(使用するイチジクの20%)
バター 適量
パイシート 市販の冷凍のもの。厚さは1mmに伸ばす
【つくり方】
① イチジクを半分に切る
② 切ったイチジクを裏返して、グラニュー糖をまぶす
③ ②にバターをちぎって、イチジクの隙間に入れる。その後、イチジクの形を元に戻す
④ 1mm厚に伸ばしたパイシートを丸くくり抜く
⑤ くりぬいたパイシート1枚を敷きにイチジクを乗せ、パイシートの周りに軽く水を塗る
さらにもう1枚パイシートをかぶせて空気が入らないようにイチジクを包み、周りの余ったパイシートを切り落とす
⑥ ⑤を冷蔵庫で30分~1時間寝かせる
⑦ ⑥を220℃の油で7分ほど揚げて完成
イチジクの葉はとても香りが強い部分。イチジクの葉が手に入るなら乾燥させてパイと一緒に揚げると、葉の香りが移って風味がよくなるそうです。
パイシートを丸くくり抜くセルクル型が無ければお茶の缶を使ってもOK。
バター100%の冷凍パイシート。
中華料理人 古田等さん
中華料理の鬼才 中華料理人 古田等(ふるたひとし)さんは くずきりココナッツミルク の作り方を教えてくれました。
くずきりココナッツミルクのレシピ
くずきりと季節のフルーツとココナッツミルクの組み合わせが涼しげな くずきりココナッツミルク。
季節のフルーツはお好みで。シャインマスカット、完熟マンゴー、スイカ、モモなど身近にあるフルーツを使ってアレンジできます。
くず粉な無ければかたくり粉でもOK。
【材料(2人分)】
お好みのフルーツ 適量
くず粉(かたくり粉でも可)適量
水 適量
《ソース》
生クリーム 大さじ2杯
牛乳 50cc
ココナッツミルク 大さじ1杯
ハチミツ 大さじ1杯
【つくり方】
《ソース》
① 牛乳、ココナッツミルク、生クリームを混ぜて冷蔵庫でしっかりと冷やす
《フルーツ》
① お好みのフルーツを均等のサイズに切り、冷蔵庫で冷やす
《くずきり》フライパンで作る場合
① くず粉に対して1.5倍の水を用意して水溶きする
かたくり粉の場合は、2倍の水を用意して水溶きする
② フライパンに溶いたくず粉(かたくり粉)を流し込み、熱したお湯に入れて温める
少し固まってきたらお湯の中に浸して透明になるのを待つ
③ ②を氷水の中に入れて冷やす
《くずきり》ボウルで作る場合
① 溶いたくず粉(かたくり粉でも可)を3つまみほど小さなボウルに入れる
② ボウルをお湯のなかに入れたら回して遠心力で広げる
お湯につけて固まってきたら、そのままお湯に沈めて透明になるまで茹でる
③ くず粉(かたくり粉)が透明になったら氷水の中に入れて冷やす
《仕上げ》
① 固まった くずきりを、きしめんの太さに切る
② 器にカットしたフルーツを盛り付け、切ったくずきりを乗せる
③ 最後にココナッツミルクのソースをかけて完成
くずきりは厚さ2mmくらいを目安に。
くずきりをボウルで作る場合は火傷しないように気をつけて下さい。
わざわざつくるのならやっぱり葛でつくりたい。南九州産本葛100%。
バーテンダー 岸久さん
バーテンダーとして初めて現代の名工に選ばれた バーテンダー 岸久(きしひさし)さん。スイカカクテル と おうちモヒート の作り方を教えてくれました。
お酒無しのノンアルコールカクテルにもアレンジできます。
スイカカクテルのレシピ
本格的な スイカカクテル。スイカは少し果肉感を残した方が美味しいので完全に潰してしまわずに粗めにしぼるのがポイント。
シェイカーを振ればおうちでバーテンダー気分です。
【材料】
小玉スイカ 1/2個
塩 適量
テキーラ (スイカ3に対し1の割合)
氷 適量
【つくり方】
① スイカを切り、果肉をミキサーにかけて潰す。すりこぎ棒で砕いてもOK
② グラスのふちをスイカで濡らし、ふちに塩をつける
③ シェイカーに氷と搾ったスイカを入れ、スイカ3に対しテキーラ1の割合でテキーラを入れる
スイカ90ccに対してテキーラ30ccが目安
④ ③を②に注げば完成
テキーラのかわりに、ウオッカ、ジン、焼酎を使ってもOK。お酒無しでノンアルコールカクテルにしてもOKです。
シェイカーの握り方。右利きの場合は右手をシェイカー上部の先端に当て、小指を後ろに回します。左手は親指と薬指でシェイカーの底をしっかり押さえます。
おうちでバーテンダー気分なカクテルシェイカー。家飲みのお供に。
おうちモヒートのレシピ
ミントが爽やかなドリンク おうちモヒート。
ノンアルコールにする場合はラム酒をソーダに変えてアレンジ。お子様もお酒を飲まない方も楽しめます。
【材料】
《モヒートシロップ》
砂糖 200g
水 150cc
ミント 適量
《仕上げ》
ミント 適量
氷 適量
ライム 適量
ラム酒 45cc(ノンアルコールの場合はソーダ)
【つくり方】
《モヒートシロップ》
① 水を鍋に入れて沸騰させる
② 沸騰した鍋に砂糖を入れ、透明になって完全に溶けきるまでかき混ぜる
砂糖を入れたあとは、ぶくぶくと沸騰させないように火加減に注意する
③ 透明になったら火を止め、鍋にミントを一掴み入れて浸す
④ ③を常温で置き湯気が出なくなるまで冷ましたら、アルミホイルにくるんで冷蔵庫に入れて一晩置く
⑤ ④を冷蔵庫から取り出し、ミントを取り除く
《仕上げ》
① 氷を用意する
② ミントを水に濡らして手で叩く
③ ②をグラスに入れ、モヒートシロップを小さじ2杯加える
④ ライムの両端を切り、果汁を絞ってからグラスに入れる
すりこぎ棒を使い、ミントとライムを軽く潰す
⑤ ラム酒45ccをグラスに入れ、かき混ぜる
氷は少し室温に置いて霜が取れている物を使うとよいそうです。
岸久さんのカクテルブック。
パティシエ 杉野英実さん
世界の頂点を極めたパティシエ 杉野英実(すぎのひでみ)さんは 桃のコンポート と桃のコンポートを使ったアレンジ ピーチメルバ の作り方を教えてくれました。
桃のコンポートのレシピ
夏にぴったりの 桃のコンポート。桃とバニラの香りが最高のマリアージュ。
【材料】
桃 4個(少し固め)
レモンスライス 1切れ
《シロップ》
白ワイン 110g
グラニュー糖 110g
水 350g
レモン汁 30g
バニラビーンズ 1/2本(よくもんで縦にさいておく)
【つくり方】
《シロップ》
① 水・グラニュー糖・白ワイン・レモン汁をボウルによく混ぜる
② ①によくもんで縦にさいたバニラビーンズを入れる
《桃の下準備》
① 桃の変色防止のため、沸かしたお湯にスライスしたレモン1切れを入れる
② 桃の上下2カ所にナイフで切れ目を入れる
③ ①のお湯に桃を入れ、約30秒茹でる
④ 指で桃の皮を引っ張って剥けそうであれば、氷水に移す
⑤ 桃の皮を剥く
⑥ 皮をむいた桃を縦に半分に切る
⑦ 切った桃は変色を防ぐため、すぐにシロップに漬けておく
《桃のコンポート》
① クッキングシートの真ん中に切り込みを入れ、落としブタを作る
落としブタをシロップに浸けた桃の上に敷く。
② ①に火をいれる。(強めの中火)
③ 桃の状態が少し透明になり、かどが取れてきたら火を止める
桃の状態によるが、目安は12~13分くらい
④ 煮込んだ桃は粗熱がとれるまで常温で置き、その後冷蔵庫で保管する
⑤ 冷蔵庫で1日置いたものが食べ頃
⑥ 桃を4等分に切り、グラスに入れ、桃と一緒に煮たシロップをかけたら完成
桃のコンポートは冷蔵庫で保管すれば1週間ほど楽しめます。
杉野英実さんの著書。
ピーチメルバのレシピ
桃のコンポートをアレンジした ピーチメルバ。桃のコンポートが半分まるごと入っていて食べ応えもありそうです。
杉野さんも「めちゃボーノ」と自画自賛。
【材料】
生クリーム(8%加糖) 適量
バニラアイス(市販のもの) 1個
桃のコンポート 1/2個
ラズベリーソース 適量
ラズベリー 6粒
アーモンドスライス(ロースト)適量
ミント 適量
《ラズベリーソース》
ラズベリーピューレ 100g
グラニュー糖 20g
レモン汁 10g
【つくり方】
① ラズベリーソースの材料を混ぜておく
② グラスに6分立ての生クリームを入れる
③ 市販のバニラアイスを生クリームの上に乗せる
④ ②に桃のコンポート、生クリーム、ラズベリー、ラズベリーソース、アーモンドスライスをかけ、ミントを乗せる
杉野英実さんの著書。
ショコラティエ 三枝俊介さん
チョコレートに取り憑かれたショコラティエ 三枝俊介(さえぐさしゅんすけ)さんは アイスショコラ の作り方を教えてくれました。
清里で作業中にはしごから落ちて肩を負傷。手術して入院していた時に出演の依頼があったそうですが、無事退院し、なんとか頑張りたいと片手で調理をしてくださいました。
アイスショコラのレシピ
溶かして流し込んで冷凍庫で固めるだけの簡単 アイスショコラ。
ホワイトチョコでもビターチョコでもお好みのチョコでつくることができます。
【材料】
《ホワイトチョコレート》
水 250cc
砂糖 65g
チョコレート(ホワイト50%)150g
板ゼラチン 1枚(2g)
《ビターチョコレート》
水 250cc
砂糖 65g
チョコレート(ビター72%) 100g
板ゼラチン 1/2枚(1g)
《仕上げ》
フルーツ(白桃、マスカット、スイカ、巨峰、メロン、バナナなど)
市販のアイスクリーム 1個
【つくり方】
① ホワイトチョコとビターチョコを包みに入ったまま、トンカチで叩いて細かく砕く
② 水に砂糖を加えて沸騰させる
③ 沸騰させた水が熱いうちに、冷たい水でふやかしたゼラチンを加える
④ ③のお湯の半分をチョコレートに注ぐ。少しずつ残りのお湯を加え、ゆっくりと溶かして混ぜ合わせる
⑤ チョコレートの液体が出来上がったら、氷水で冷やす
⑥ 冷やしたチョコレートの液体をを製氷皿に流し込み、冷蔵庫に入れて一晩冷やす
⑦ チョコレートを製氷皿から取り出し、グラスにカットしたフルーツと一緒に入れていく
⑧ 最後に市販のアイスを上に乗せて完成
フルーツはお好みのものでOK。アイスショコラと同じくらいの大きさにカットして彩り良くグラスに盛ると可愛いです。
チョコレートの液体は冷凍室の臭いが移りやすいので、フタのある容器で冷やすのがおすすめ。
蓋付きの製氷皿。シリコン製なので氷も簡単に取り出せます。