NHK BSプレミアムで放送している 極上!スイーツマジック は毎回テーマに沿ったトップシェフが生み出すスイーツを紹介。
極上!スイーツマジック「春のピエール・エルメまつり」(初回放送:2019年4月9日23:00〜)
出演は女優の 宮澤エマ(みやざわえま)さん、ナレーション(語り)は 伊武雅刀(いぶまさとう)さん。スイーツを作ってくれたのは Pierre Hermé Paris(ピエール・エルメ・パリ)ジャポン代表 Richard Ledu(リシャール・ルデュ)さん、Pâtissier Shima(パティシエ・シマ)エグゼクティブ・シェフ 島田徹(しまだとおる)さんです。
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リシャール・ルデュさん出演のNHK「世界はほしいモノにあふれてる」のまとめはこちらをどうぞ!
スイーツマジック | テーマ
今回のテーマは「ピエール・エルメに捧げるスイーツ」です。
Pierre Hermé(ピエール・エルメ)
ヴォーグ誌が「パティスリー界のピカソ」と称したフランスの偉大なパティシエ Pierre Hermé(ピエール・エルメ)さん。フランスの伝統菓子マカロンを世界的な人気スイーツに押し上げた功績でも知られています。ピエール・エルメといえばビタミンカラーのマカロン。マカロンクッキーとクリームの組み合わせは無限大。いまは150レシピもあるそうです。
1961年にアルザスのコルマールのブーランジュリーの4代目として生まれ、14歳から Gaston Lenôtre(ガストン・ルノートル)の元で修行、24歳で Fauchon(フォション)のシェフ・パティシエに就任。
1997年に Ladurée(ラデュレ)の副社長となり、番組に出演していたリシャール・ルデュさんをラデュレのシェフ・パティシエに抜擢。この頃からリシャール・ルデュさんはピエール・エルメさんの右腕を務めるようになります。
代表作となる Ispahan(イスパハン)、Plaisirs Sucrés(プレジール シュクレ)を発表。ピエール・エルメさんの才能に目を留めたホテルニューオータニが日本での出店を打診し、世界に先駆け日本でピエール・エルメ ブランドを設立することになります。
1998年にホテルニューオータニの招聘により Pierre Hermé Paris(ピエール・エルメ・パリ)ジャポン を Pierre Hermé(ピエール・エルメ)さん、Charles Znaty(シャルル・ズナティ)さん、Richard Ledu(リシャール・ルデュ)さんの3人で立ち上げ。第1号店を東京ホテルニューオータニにオープン。
着々と規模を拡大し、2001年にパリにフランス1号店をオープン。現在はパリと日本を中心に世界中に51店舗、日本国内でも17店舗展開している人気パティスリーに成長しています。
(参照: wikipedia、Pierre Hermé parisオフィシャルサイト)
Pierre Hermé Paris(ピエール・エルメ・パリ)のマカロン詰め合わせ。
スイーツマジック | リシャール・ルデュ シェフの新作スイーツ
ピエール・エルメさんの右腕と言われるリシャール・ルデュ シェフ。新しいアイデアで「ピエール・エルメに捧げるスイーツ」を披露してくれました。
リシャール・ルデュ シェフ
Pierre Hermé Paris(ピエール・エルメ・パリ)ジャポン 代表 Richard Ledu(リシャール・ルデュ)さんはピエール・エルメの右腕。Pierre Hermé Paris(ピエール・エルメ・パリ)ジャポン設立以来、日本代表、統括シェフ・パティシエとしてアジア展開の統括を担当しています。
NHK「世界はほしいモノにあふれてる 極上スイーツ」にも出演し、日本各地を探して見つけた食材でつくるスイーツを披露しています。
1972年にフランス・クレモンフェランで生まれたリシャール・ルデュさん。1986年、14歳で地元のレストランに入り、1989年から菓子店で基礎を学びました。
1990年から Pierre Gagnaire(ピエール・ガニェール)で料理人として働き、パティシエに転向。
1995年にピエール・エルメさんと出会い、97年にエルメさんがコンサルタントを務める Ladurée(ラデュレ)のシェフ・パティシエに就任。
1998年にピエール・エルメ・パリ日本の立ち上げに参画し、お菓子作りだけでなく経営にも携わるようになりました。
名前 | Pierre Hermé Paris(ピエール・エルメ・パリ)青山(2階にサロンドテ Heaven あり) |
---|---|
住所 | 東京都渋谷区神宮前5-51-8 ラ・ポルト青山1F |
WEB | https://www.pierreherme.co.jp/ |
営業時間 | 12:00〜19:00 |
定休日 | なし |
Pierre Hermé Paris(ピエール・エルメ・パリ)のミス グラグラ詰め合わせ。
Sakura Sakura(さくら、さくら)
新作を考案中のリシャール・ルデュさん。ちょうどピエール・エルメさんが来日中で、アイデアを見てもらいます。
食感を楽しむために中にプチマカロンをいれるスケッチ。ピエール・エルメさんは日本人好みの桜の味、クリームたっぷりにするというアドバイスをくれました。
たっぷりのクリームの上にはプチマカロン。その上を飴細工の板で覆っています。クリームは桜味。でも桜を使っていません。不思議!
ピエール・エルメさんは香水を調合するように色々な素材を合わせて新しい香りや味を作り出す天才。リシャール・ルデュさんも島田徹さんもそんなエルメさんから色々なことにチャレンジして新しい味を作ることを学んだそうです。
エルメ直伝マカロン
① 砂糖を溶かしシロップにする。温度はなんと指で確認。粘り具合で温度がわかるそうです。理想は118度。
② 熱いうちに卵白と合わせふんわりとしたメレンゲをつくる。
③ アーモンドの粉、粉糖に②の熱いメレンゲを入れ、粉をなじませるように優しく混ぜる。色を付けたら素早く混ぜる。
④ 温かいうちに素早く絞り、オーブン皿の下から叩いて空気を抜く。
⑤ オーブンに入れ「ピエ」と呼ばれるフリルが綺麗に付いたら上手に焼けた証。
丸だけでなく葉っぱ型や桜の花びら型のマカロンクッキーも焼いていました。カラフルで華やかです。
桜を使わない桜のクリームの秘密は熱帯に生える木の実 トンカ豆。桜の香りと同じ成分が含まれています。
桜風味のクリーム。
① クリームにトンカ豆入れてを温め、レモンピールを加えてを桜の風味を引き立てます。
② グリオットチェリーのピューレを①のクリームに加えて混ぜ、マスカルポーネチーズも加えてコクを出します。
マカロンクッキーとグリオットチェリーを敷き詰めた上に桜風味のクリームを絞り出して覆い、マカロンクッキーでデコレーション。
飴細工の板で覆って、一皿が大きなマカロンに。タイトルは「Sakura Sakura」。
ピンク色のドリンクは「飲むマカロン」。アーモンドが入っているため宮澤エマさんは「杏仁豆腐みたい」という感想。
円形パッケージ入りのマカロン詰め合わせ。ギフトにもぴったり。
スイーツマジック | 島田徹シェフの新作スイーツ
パリ修行時代にピエール・エルメ ボナパルト店のスーシェフ(副料理長)を務めていた島田徹シェフはピエール・エルメさんも才能を認める腕前。リシャール・ルデュ先輩の隣でやや緊張しながらも「ピエール・エルメに捧げるスイーツ」を披露してくれました。
島田徹シェフ
Pâtissier Shima(パティシエ・シマ)エグゼクティブ・シェフの 島田徹(しまだとおる)さん。ピエール・エルメさんからも「正確で几帳面、常にプロフェッショナル」と仕事ぶりを高く評価されています。
1976年に東京都生まれ、父はパティシエの 島田進(しまだすすむ)さん。大学で経営情報学を学んだ後、2000年に A.Lecomte(A.ルコント)に入社。
2004年に渡仏し Laurent Duchene(ローラン・デュシエーヌ)に勤務。2005年にピエール・エルメに入社し、Bonaparte(ボナパルト)店のスーシェフ(副料理長)を任されるようになります。
2008年フランスの超一流ホテル Le Bristol Paris(ル・ブリストル・パリ)に入社。
帰国後の2009年に父 島田進(しまだすすむ)が経営する Pâtissier Shima(パティシエ・シマ)のエグゼクティブ・シェフに就任。現在は日本のトップパティシエとして活躍中。
名前 | Pâtissier Shima(パティシエ・シマ) |
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住所 | 東京都千代田区麹町3-12-4麹町KYビル1F |
WEB | http://www.patissiershima.co.jp/ |
営業時間 | 月~金:10:00~19:00、土祝:10:00~17:00 |
定休日 | 日曜 |
名前 | L’Atelier de Shima(ラトリエ・ド・シマ) |
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住所 | 東京都千代田区麹町3-12-3 トウガビル1F |
営業時間 | 月~金:10:00~19:00、土祝:10:00~17:00 |
定休日 | 日曜 |
Emma(エマ)
島田徹シェフの新作スイーツはパリをイメージした Tarte au Citron(タルトシトロン)、タイトルは「Emma(エマ)」。シトロンはレモンのフランス語。タルトシトロンとはレモンタルトのこと。
コントラストをテーマに考案。タルトのサクサクとクリームの柔らかさのコントラストは、宮澤エマさんの明るい中に可愛さと美しさのコントラストをイメージさせると「エマ」と名付けました。
パリのピエール・エルメで勤務していたときに毎朝タルトシトロンを作っていたそうです。フランスの伝統菓子・タルトシトロンを自分なりに作れたらパリのお菓子を理解できたと考えることができると自己評価の基準にしていたお菓子です。
主役は瀬戸内の太陽をいっぱい吸い込んだ広島産の完熟レモン。
クレームシトロン
① レモンを絞る。皮はすりおろし砂糖と混ぜて香りを染み込ませる。
② 温めたレモンジュース、卵を加え、カスタード状になるまで混ぜながら弱火で熱する。
③ バターをたっぷり加える。
コントラストを大切にするため、柔らかいクリームにはしっかりとした タルト生地 を合わせます。
ジュースを絞ったレモンの皮をシロップで煮詰めで レモンコンフィ(甘露煮)に。
レモンコンフィをさいの目に切るときも「同じ大きさにせずにひとつひとつに表情があると職人がティゴトで作った芸術品になる」とピエール・エルメさんに教わったそうです。
タルトの底にレモンコンフィを入れ、クレームシトロンをたっぷりと。上には熟成させないチーズ フロマージュブラン とメレンゲを合わせたクリーム。
さらにシロップ漬けのフレッシュレモンと洋梨もトッピング。
型に流し込んだシロップの上に砂糖をまぶすと砂糖の結晶が上に集まりガラスのような板ができます。この砂糖の板 シュクールクリスタリゼ でデコレーション。
島田シェフがフランスにいた時に流行っていたというレコードプレーヤーを使ったデコレーション。
レコードの代わりにお皿を乗せ針を落とすようにクリームをぐるぐる絞り出し、刷毛で形を整えます。レモンのクリームがまるで禅寺の石庭の石のよう。
タルトを乗せ、最後に砂糖のティアラも乗せます。
レモンの酸味と砂糖の甘みの味のコントラスト、なめらかなクリームとサクサクタルトの食感のコントラストが絶妙。美味しそうでした!
「レモンの風が吹いたみたい」と宮澤エマさん。
リシャール・ルデュさんも「フランスのタルトシトロンはレモン以外がとても甘いのに、島田シェフのタルトシトロンはフロマージュブランが甘すぎず、レモンとのバランスがすごく良い」とレモンとフロマージュブランのマリアージュを絶賛。リシャール先輩に褒めていただいて島田シェフも嬉しそうでした。
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