世界はほしいモノにあふれてる「イギリス・英国ティー文化をめぐる旅」紹介リスト

travel

NHK Gで放送している「世界はほしいモノにあふれてる(略称:せかほし)」シリーズ。
世界を旅するトップバイヤーと素敵なモノ探し。目利きバイヤーに密着したドキュメンタリーには欲しいものや行きたいお店が続々登場。バイヤーさんは誰?場所はどこ?物はどこで買える?と気になります。
2019年4月からは放送時間が50分に拡大されてパワーアップ。ますます楽しみです。
世界はほしいモノにあふれてる 英国ティー文化をめぐる旅(初回放送:2020年2月6日22:30〜 再放送:2020年2月10日25:10〜)のMCは俳優の 三浦春馬(みうらはるま)さん、歌手の JUJU(ジュジュ)さん。ナレーション(天の声)は 神尾晋一郎(かみおしんいちろう)さん。バイヤーは タスマンインターナショナル株式会社の社長・バイヤー 岩谷好和(いわたによしかず)さん、岩谷佳子 さん、岩谷琢磨 さんでした。
番組を参考に、自分で行くときのために気になるお店やスポットをまとめてリストにしてみました。
せかほし最新の放送は 2023年11月4日(土)15:55〜16:20祝5周年!とっておきの旅SP」です。

(追記)2021年9月13日にNHK『あさイチ』の「せかほしコラボ企画」でも紹介され、岩谷好和さんがご出演されました。

紹介されたスポットの位置がわかる地図はこちら
イギリスMAP

U-NEXT(ユーネクスト) でNHKの動画配信サービス NHKオンデマンド を視聴可能。世界はほしいモノにあふれてる は放送の翌日から見逃し配信中。三浦春馬さん出演の大河ドラマ おんな城主 直虎 などドラマも一気見できます。初回31日間無料トライアル。NHKオンデマンド は別料金ですが、もらえる600ポイントで購入できます。PR

2020年4月1日に番組のオフィシャルブックが発売されました。

2021年9月20日放送の -BLUE- 色をめぐる旅 のまとめはこちらをどうぞ!

おうち時間を心地よく④世界のくつろぎティータイム まとめはこちらをどうぞ!

せかほし | バイヤーさんは誰?場所はどこ?物はどこで買える?

番組では タスマンインターナショナル株式会社の社長・バイヤー 岩谷好和(いわたによしかず)さんの2019年12月のイギリスでの買い付けを紹介していました。
10日の旅で1000点以上も買い付けます。妻の佳子さんと息子の琢磨さんも同行し、買い付けの予算管理と輸入手続きを担当。
岩谷好和さんは2021年9月20日放送の せはほし BLUE 色をめぐる旅 にもご出演。

岩谷好和さん / タスマンインターナショナル株式会社

1987年設立の タスマンインターナショナル株式会社 はホーロー・ビンテージ雑貨の輸入販売する会社。社長の 岩谷好和(いわたによしかず)さんはイギリス買い付け歴20年以上。イギリス洋食器 Burleigh(バーレイ)や Denby(デンビー)など主にイギリスのテーブルウェアを取り扱っています。
英国ティー文化にも造詣の深い岩谷さん。会社では紅茶やマーマレードなども輸入していてティータイムを楽しむために必要なもの全般が入手可能。アフタヌーンティーが楽しめるカフェ 佐倉マナーハウス も運営し、英国ティー文化の紹介にも力を注いでいます。
百貨店の英国展などの催事に出展されることも多く、取扱商品はイベント等で入手できる他、ショッピングサイト ANTRO(アントロ)でも購入可能です。

名前タスマンインターナショナル株式会社
住所千葉県浦安市入船1丁目5-2-916 プライムタワー新浦安
名前佐倉マナーハウス
住所千葉県佐倉市上志津1329
営業時間火〜日:10:00〜18:00
定休日月曜
アクセス京成本線「志津」駅から徒歩18分

タスマンインターナショナルが輸入代理をしている Stoneware(ストーンウェア、せっき)ブランド Denby(デンビー)のテーブルウェア。オーブン・電子レンジ・食洗機・フリーザーの使用が可能。丈夫で可愛くて普段使いにぴったり。

せかほし | スタジオ

岩谷さんが集めているもの / ジャム専用スプーン

岩谷さんが買い付けでついつい買ってしまうというアンティークの ジャム専用シルバースプーン。集めていて100本は持っているそうです。
持ち手と匙のフラットな部分に繊細な細工が施してあり美しいのが特徴。メーカーや年代によって模様が違うため集めがいありそうです。

Winstanley Cat(ウィンスタンレイの猫)/ 猫の陶器


スタジオでJUJUさんが気に入っていた猫はイギリスの陶芸作家 Jenny Winstanley(ジェニー・ウィンスタンレイ)さんが40年以上作り続けていた猫の陶器の置物 Winstanley Cat(ウィンスタンレイの猫)
ジェニーさんの工房が一時期ロンドンの Kensington(ケンジントン)にあったため、Kensington Cat(ケンジントン・キャット)と呼ばれることもあります。
現在の工房はイギリス Norfolk(ノーフォーク)にある North Walsham(ノース・ワルサム)。
ジェニーさんが亡くなられた後は、息子の Nick Allen(ニック・アレン)さんが Winstanley Cat Pottery(ウィンスタンレイ キャット ポタリー)の後を継ぎ、絵付師の Kim(キム)さんと2人でウィンスタンレイの猫を作り続けています。


どこから見てもなぜか目が合う不思議な猫。1つ1つが手描きの絵付けです。
不思議な目の秘密。まず陶器の本体に目を描き入れて、その上からガラス玉をはめ込むと光の屈折で目が合っているように見えるのだとか。

名前Winstanley Cat Pottery(ウィンスタンレイ キャット ポタリー)
住所1 Grammar School Rd, North Walsham NR28 9JH UK
営業時間月〜金:10:00〜17:00、土:11:00〜13:00
定休日日曜

Winstanley Cat(ウィンスタンレイの猫)のビンテージ。

三浦春馬さん+JUJUさん / ティーブレンドに挑戦

三浦さんとJUJUさんはティーブレンドに挑戦。材料を好みの分量で調合しポットに入れ、茶葉を泳がせるように勢いよくお湯を注ぎ3分抽出すればできあがり。
意外と簡単にできそうです。

三浦さんは「大事なシーンや本番前などほっこりして集中力を高めてくれるお茶」というテーマでブレンド。

三浦さんブレンド

煎茶をベースにイチジククローブコーンビーツ
煎茶とパッション系が合うようです。

JUJUさんは「起きた時と寝る前に飲みたくなるお茶」というテーマでブレンド。

JUJUさんブレンド

紅茶をベースにカルダモンレモングラスビーツ
カルダモンやレモングラスはリラックスできそうでいいですね。

JUJUさんが使っていたカップは Burleigh(バーレイ)のリーガルピーコック。

せかほし | アフタヌーンティー

ジェーン・ペティグルー / アフタヌーンティー マナー講座

イギリス政府からメダルを授与されたお茶の研究家 Jane Pettigrew(ジェーン・ペティグルー)さんによる Afternoon Tea(アフタヌーンティー)の伝統的なお作法。
アフタヌーンティーは17世紀頃お茶が貴族の間で流行った時に始まったといわれています。当時のお茶は給仕に預けられないほど高価なもので、サーブするのは必ず女主人の役目。ティータイムにはレディたちがとびきりのおしゃれをして集まっていました。
19世紀になると豪華なホテルが誕生し、贅を尽くしたホテルラウンジでお茶を飲む習慣が生まれました。

サンドイッチの楽しみ方

1つ取ったら必ずお皿に置く。スタンドから直接口に運んではいけない
2本指で丁寧に品良くつかんで、3口でいただく

スコーンの楽しみ方

ナイフを横に入れて2つに割る
ジャムの器を持ってスプーンですくいお皿に移す
クロテットクリームをスプーンでたっぷり取りジャムの隣に置く
ジャムをひと塗りそしてクリームをひと塗り(イギリス南部流)

イギリスでは必ず論争になるのが クリームが先かジャムが先か問題。イギリス南部ではジャムが先だそうです。
イギリスの論争といえば ミルクが先か紅茶が先か問題 もありますね。

お茶の楽しみ方

ミルクを入れる時はしぶきを立てないようにゆっくりと注ぐ
混ぜる時は大きな音をたてないように静かに
スプーンはカップの右側のハンドルの下に置く

クリームが先かジャムが先か問題 についてはNHK 高島礼子 スイーツ列車紀行 でもっと詳しく説明されていました。
クロテッドクリームの2大生産地、イギリス南西部の Devon(デヴォン)と Cornwall(コーンウォール)で違いがあり、デヴォンではクリームが先、コーンウォールではジャムが先なのだそうです。

The Ritz London(ザ・リッツ・ロンドン)/ アフタヌーンティー【ロンドン】

マナー講座が撮影されていたのは老舗5星ホテル The Ritz London(ザ・リッツ・ロンドン)内にある The Ritz Palm Court(ザ リッツ・パーム コート)。こちらで提供されるアフタヌーンティーがイギリス最高峰といわれています。

オードリー・ヘプバーンをはじめとする著名人が楽しんだ伝統的なアフタヌーンティー。
プレートは最下段がサンドイッチ、真ん中がスコーン、最上段がケーキ。たくさん出てきますが食べきれない時はお持ち帰りできます。

Traditional Afternoon Tea(トラディショナル・アフタヌーンティー)£60.00(1ポンド=143円換算で 8,580円)。
お茶は18種類から選べます。時間は毎日5部制。早めのテーブル予約をおすすめします。

名前The Ritz Palm Court(ザ リッツ・パーム コート)
住所The Ritz, 150 Piccadilly, St. James’s, London W1J 9BR UK
WEBhttps://www.theritzlondon.com/dine-with-us/afternoon-tea/
営業時間[アフタヌーンティー]①11:30〜 ②13:30〜 ③15:30〜 ④17:30〜 ⑤19:30〜
定休日なし
アクセス地下鉄「Green Park(グリーンパーク)」駅から徒歩1分、ホテル・リッツ内
地図イギリスMAP 1

名実ともにロンドン最高級、憧れの5星ホテル。

COMO The Halkin(コモ・ザ・ハルキン)/ アフタヌーンティー【ロンドン】

スペインのバスク地方をテーマにしたアフタヌーンティーと紹介されていたのは、バッキンガム宮殿近くの5星ホテル COMO The Halkin(コモ・ザ・ハルキン)内にあるミシュラン1つ星レストラン Ametsa with Arzak Instruction(アメトーサ・ウイズ・アルザック・インストラクション)。スペインのサン・セバスチャンにある3星レストラン Arzak(アルサック)の姉妹店です。

正統派のイングリッシュアフタヌーンティーとは一味違ったアフタヌーンティー。
バスク料理のお店とあってサンドイッチの代わりに出されるのはタパス。美しいデザートの数々。

20種類以上から選べるお茶は新進気鋭の英国ティーブランド Jing Tea。
アフタヌーンティー £34.00(4,862円)。

名前Ametsa with Arzak Instruction(アメトーサ・ウイズ・アルザック・インストラクション)
住所COMO The Halkin, 5-6 Halkin St, Belgravia, London SW1X 7DJ UK
WEBhttps://www.comohotels.com/en/thehalkin/dining/ametsa
営業時間[アフタヌーンティー]14:30〜17:00
定休日なし
アクセス地下鉄「Hyde Park Corner(ハイドパーク・コーナー)」駅から徒歩3分、COMO The Halkin(コモ・ザ・ハルキン)内
地図イギリスMAP 2

モダンでスタイリッシュな5星ホテル。閑静なエリアにあり規模も大きすぎないので静かに過ごしたい方におすすめ。

Taj 51 Backingham Gate Suites and Residences(タージ・51・バッキンガム・ゲート・スイーツ・アンド・レジデンシズ)/ アフタヌーンティー【ロンドン】

インドスタイルのアフタヌーンティーと紹介されていたのは5星ホテル Taj 51 Backingham Gate Suites and Residences(タージ・51・バッキンガム・ゲート・スイーツ・アンド・レジデンシズ)

アフタヌーンティーメニューは2つあり、そのうち1つがインドスタイルの Jasmine Indian Afternoon Tea(ジャスミン・インディアン・アフタヌーンティー)£45.00(6,435円)。
スパイシーなスイーツとチャイの絶妙なハーモニーが楽しめます。

もう1つのメニューは Alice’s Queen of Hearts Afternoon Tea(アリスズ・クィーン・オブ・ハート・アフタヌーンティー)£45.00(6,435円)。
不思議の国のアリスをモチーフにした可愛いスイーツが人気です。
アフタヌーンティーの時間は毎日3部制。

名前Taj 51 Backingham Gate Suites and Residences(タージ・51・バッキンガム・ゲート・スイーツ・アンド・レジデンシズ)
住所51 Buckingham Gate, Westminster, London SW1E 6AF UK
WEBhttps://www.tajhotels.com/en-in/taj/taj-51-buckingham-gate-suites-and-residences/restaurants/kona/
営業時間[アフタヌーンティー]①12:30〜 ②14:30〜 ③16:30〜
定休日なし
アクセス地下鉄「St. James’s Park(セント・ジェームズ・パーク)」駅から徒歩3分
地図イギリスMAP 3

高級アパートメントのような5星ホテル。全室キッチン・洗濯機付きのスイートルームで家族連れにもおすすめ。

Blends for Friends(ブレンズ・フォア・フレンズ)/ お茶のブレンダー【ケンジング】

イギリスナンバーワンといわれるお茶のブレンダーと紹介されていたのはマスター・ブレンダーの Alex Probyn(アレックス・プロビン)さん。
イギリスの飲料メーカー Tetley(テトレー、テトリー)のブレンダーをしていたアレックスさんは2006年にこのオーダーメイドでカスタムメイドのお茶の会社 Blends for Friends(ブレンズ・フォア・フレンズ)を設立。クライアントのイメージするテイストに合わせて独創的なブレンドを生み出すビジネスを始めました。

Kemsing(ケンジング)にあるブレンドティー工房の壁一面には600種類の茶葉が入ったボトルが並べられていて壮観です。
今のイギリス人は昔ながらの紅茶を飲む機会が減っていいて、一風変わったお茶や日本の抹茶をはじめとする世界のお茶がトレンド。
最近とても人気のある日本の煎茶を使ったブレンドティーは煎茶、レモングラス、パッションフルーツ、ラズベリー、ローズをブレンドしたもの。ラズベリーと柑橘系はとても相性が良くレモングラスにも合うとのこと。
日本では考えられない大胆な組み合わせですが自由な発想が新しい味を生み出しています。

名前Blends for Friends(ブレンズ・フォア・フレンズ)
住所The Barn Coney Shaw Farm, Kemsing Rd, Kemsing TN15 6NN UK
WEBhttps://www.blendsforfriends.com
営業時間月〜金:9:00〜17:00
定休日土曜・日曜
アクセスロンドンから車で約1時間
地図イギリスMAP 4

せかほし | イギリスのアンティークセンター

買い付けはロンドンなどの大都市はあえて外しイングランド中部の小さな町の Antique Centre(アンティークセンター)を巡るという岩谷さん。
番組で紹介されていたのは Eccleston(エクルストン)Lincoln(リンカン)

初心者におすすめビンテージ

まず揃えるならカップ、ソーサー、ケーキプレートがセットになったトリオがおすすめ。
岩谷さんもトリオを狙って探します。

Bygone Times(バイゴーン・タイムス)【エクルストン】

まずはロンドンから北へ300kmの小さな町 Eccleston(エクルストン)のアンティークセンター Bygone Times(バイゴーン・タイムス)からスタート。掘り出し物を探します。
岩谷さんが狙うのはカップ、ソーサー、ケーキプレートがセットになったトリオ。

1960年代に人気を博したカップはイギリスの陶磁器メーカー Denby(デンビー)Arabesque(アラベスク)シリーズ。ぽっちゃりした形と温かな色合いがが女性に人気。
1964~1984年頃に製造されましたが生産は終了し、最近は手に入り難くなっています。

18世紀に創業したイギリス老舗メーカーと紹介されていたのはロンドンで1796年に創業した Mason’s(メイソンズ)
全て一級職人のハンドペイントでイギリスでも人気のコレクションアイテム。日本人は金ピカを好まないためもう少し落ち着いた静かなデザインを探すことに。
イタリア人や韓国人は金ピカ大好きなのだそうです。好みにもお国柄があるのですね。
紹介されていたのは金が多めの絵付けでしたが、メイソンズは Imari という伊万里焼きを模したパターンもつくっていたりします。

名前Bygone Times(バイゴーン・タイムス)
住所Grove Mill The Green, Eccleston, Chorley PR7 5TZ UK
WEBhttps://bygonetimes.co.uk
営業時間10:00〜17:30
定休日なし
アクセス電車「Euxton Balshaw Lane」駅から車で約10分
地図イギリスMAP 5

Denby(デンビー)の Arabesque(アラベスク)シリーズのビンテージ。

Hemswell Antique Centres(ヘムズウェル・アンティークセンター)【リンカン】

イギリス中東部にある古都 Lincoln(リンカン)。中世は交易の中心として栄えました。長い歴史を持つこの町にはアンティークのお宝が数多く眠っています。
やってきたのは町はずれのアンティークセンター The Guardroom(ガードルーム)Hemswell Antique Centres(ヘムズウェル・アンティークセンター)は4つの建物
で構成されていて、そのうちの1つ。Building No.1〜No.3 も近くにあります。

手頃で素敵なティーセットを探しているといきなり宝の山を発見。Hornsea(ホーンジー)のティーセットをお買い上げ。

さらにクラシックな王道のティーセットを探していたのに見つからず、店を出ようとしたそのときカゴの中に発見したのは100年ほど前につくられたイギリス製のティーセット。
上品な女性的なデザインで花柄が小さく深いブルーの配色が日本人好み。こちらも掘り出し物でした。
メーカーははっきりとしないのですが Coalport(コールポート)のものでしょうか?

名前Hemswell Antique Centres(ヘムズウェル・アンティークセンター)
住所Gibson Rd, Hemswell Cliff, Gainsborough DN21 5TJ UK
WEBhttps://www.hemswell-antiques.com
営業時間10:00〜17:00
定休日なし
アクセスリンカン中心部から車で約20分
地図イギリスMAP 6

せかほし | イギリスの陶器ブランド

岩谷さんが狙うのはカップ、ソーサー、ケーキプレートがセットになったトリオ。ティーセットを揃えるならトリオから始めるのが定番。
掘り出し物を探して連日早朝から日暮れまでアンティークマーケットを巡ります。

Burleigh(バーレイ)/ 銅板転写の陶器【ストーク・オン・トレント】

タスマンインターナショナルが輸入代理をしているイギリスの Burleigh(バーレイ)社。正式名称は Burgess & Leigh社ですが略して Burleigh と呼ばれています。
1851年、陶器産業の盛んなイギリス中部の町 Stoke-on-Trent(ストーク・オン・トレント)に William Leigh(ウィリアム・リー)によって設立。以来伝統を受け継ぎ手づくりで陶器を製造し続けてきました。
2011年に老朽化した工場を保護するためにチャールズ皇太子財団が10億円以上の投資を行い、改修された後に2014年にリニューアルオープンしています。

チャールズ皇太子を魅了したのが世界でこの工場にしか残っていないという Tissue Transfer Printing(銅板転写)という技術。かつては一般的だった銅板転写ですが手間暇がかかるため技術の発達に伴い廃れていきました。

模様を刻んだ銅板にインクを刷り込み薄い紙に模様を印刷。紙のインクが乾かないうちに陶器に隙間なく貼り付けインクを転写、最後に紙を洗い流せす。という工程。
技術の核となるの銅板は全て職人の手で模様が刻まれています。

陶器にインクを転写する工程もシンプルに見えて難しい仕事。1人前になるのに最低4年はかかるといいます。この道40年の職人さんは毎日家に帰る頃にはへとへと。おじいちゃんとおばあちゃんも昔同じ仕事をしていたという始めて10ヶ月の新人職人さんは「歴史の一部になった気がする」と嬉しそうでした。
機械を使わず手で絵柄を移すとひとつひとつに個性が生まれそれが魅力になっています。

工場には銅板が収められた倉庫があります。バーレイ社だけでなく他の工場が閉鎖するたびに銅板を引き取り、今では100種類以上の絵柄があるとのこと。
ストーク・オン・トレントの歴史が詰まっている大切な部屋です。
この銅板は収蔵されているだけでなく、トレンドにあったデザインを銅板の中から探し復刻させているそうです。

1860年代につくった高麗キジと牡丹が描かれた Asiatic Pheasants(アジアティック・フェザンツ)シリーズはバーレイの中でも最もファンの多い代表的なパターン。160年経った今でも使われ続けているキジと牡丹をモチーフにした東洋的なデザインです。
緑色のシリーズ Green Asiatic Pheasants(グリーン・アジアティック・フェザンツ)は日本限定販売。

岩谷さんは日本向けの新商品として直径10cmほどの小さなお皿をオーダー。様々な柄の小さなお皿のサンプル品が出来上がっていました。
「日本人が喜ぶサイズと形」と喜ぶ岩谷さん。
これはイギリスではあまり使われないサイズですが、日本では「豆皿」としてよく使われます。わたしも豆皿を集めています。
「日本人はどうしてこのサイズが好きなんだい?」と訝しがるバーレイ社の人々。
「日本人は何でも小さいものが好きなんだ」という岩谷さん。この豆皿が出たら売れそうですね。

名前Burleigh(バーレイ)
住所Port St, Burslem, Stoke-on-Trent ST6 3PE UK
営業時間[ファクトリーショップ]月〜土:9:00〜17:00、日:10:00〜16:00
定休日なし
アクセス電車「Longport」駅から徒歩13分
地図イギリスMAP 7

Burleigh(バーレイ)の Green Asiatic Pheasants(グリーン・アジアティック・フェザンツ)のシリーズ。

Susie Cooper Pottery(スージー・クーパー・ポッタリーズ)/ 一世を風靡した陶器【生産終了】

1920年代から1980年代に活躍したイギリスの陶器デザイナー Susan Vera Cooper(スーザン・ヴェラ・クーパー)Susie Cooper(スージー・クーパー)の名で知られています。
1922年に A.E. Gray & Co. Ltd(A・E・グレイ社)の製陶工場に入社し才能を見出されて活躍した後、1930年に独立し Susie Cooper Pottery(スージー・クーパー・ポッタリーズ)を設立。
工場が閉鎖されてもなおビンテージアイテムは根強いファンを持ちコレクターに収集されています。
オープニングで出てきた小さな星がたくさんついた Star(スター)のシリーズもスージー・クーパーのもの。

年代によってデザインが変わったというスージー・クーパー。
工房を立ち上げた当初は学校を卒業したての女性工員を雇ったため初心者でも絵付けできる単純なデザイン。
職人の腕が上がるにつれデザインも複雑なものへと進化していきました。

岩谷さんが探していたのはスージー・クーパーの初期のもの。コレクターの間でも人気の高い1920〜1930年代の製品は様々なデザインに挑戦しスージー・クーパーの魅力が特に詰まった時期。
アンティークセンターで見つかるのは1950年代以降の大量生産品ばかりです。
しかし長年の友人でコレクター・アンティークディーラーのスティーブさんの自宅で1932年製のDresden Spray(ドレスデンスプレー)シリーズのポットを譲ってもらうことができ、とても嬉しそうでした。

Susie Cooper(スージー・クーパー)のビンテージ。手に入りやすいものは楽天やYahoo!で買えるので欲しい方はこまめにチェック。

Denby(デンビー)/ 陶磁器メーカー【ダービー】

Eccleston(エクルストン)のアンティークセンターで発見した1960年代に人気を博したカップはイギリスの陶磁器メーカー Denby(デンビー)Arabesque(アラベスク)シリーズ。ぽっちゃりした形と温かな色合いがが女性に人気。
1964~1984年頃に製造されましたが生産は終了し、最近は手に入り難くなっています。
アラベスクシリーズ生産は終了していますが、現在でも普段使いをコンセプトに Stoneware(ストーンウェア、せっき)のテーブルウェアをつくり続けていてタスマンインターナショナルが輸入代理をしています。

1809年創業の Denby(デンビー)はダービーシャーのデンビー村にちなんで名付けられました。
創設者 William Bourne(ウィリアム・ボーン)がストーンウエアに最適な粘土層を発見しそばに工場を建てたのが始まり。200年以上も職人の手づくりで生産し続けています。
デンビーの製品は硬くて丈夫、シンプルでカジュアル、色柄形も豊富です。オーブン・電子レンジ・食洗機・フリーザーの使用が可能なのも嬉しい食器です。

名前Denby(デンビー)
住所Chaddesden, Derby DE21 6ST UK
アクセス電車「Derby Midland」駅から車で約7分
地図イギリスMAP 8

Denby(デンビー)のストーンウェア。丈夫で可愛い優れもの。

Hornsea(ホーンジー)/ 陶磁器メーカー【生産終了】

Lincoln(リンカン)のアンティークセンターで発見し「これは全部買いだな」と言っていたブランドは Hornsea(ホーンジー)
1949年に Colin Rawson(コリン・ローソン)Desmond Rawson(デスモンド・ローソン)兄弟と Philip Clappison(フィリップ・クラピソン)がイーストヨークシャーに設立。温かみのあるモダンな雰囲気で、いまでも多くのファンがいます。
イギリス製なのにどことなく北欧ぽいのは チーフデザイナーをしていた John Clappison(ジョン・クラピソン)が北欧に留学していたことによるようです。
ホーンジー社は2000年に解散してしまい、現在はビンテージ品を入手するしかありません。

Hornsea(ホーンジー)のビンテージ。手に入りやすいものは楽天やYahoo!で買えるので欲しい方はこまめにチェック。

せかほし | アンティークディーラー、研究家

ニールさん + ジルさん / アンティークディーラー

長年通い気づいたネットワークこそバイヤーの財産。岩谷さんは15年来の付き合いだというディーラー夫妻、ニールさんとジルさんの自宅 を訪問。
ニールさんは羊を数十頭飼育する牧場のオーナーでもあり、敷地のあちこちにある倉庫の中にはアンティークの山。地域の小さな蚤の市や取り壊す建物から集めた品々です。
岩谷さんは日本のクライアントからリクエストされた品を次々と買い付け。お気に入りは1920年代のシルバートレイ。繊細な装飾で素敵なティータイムを演出するのにぴったり。

住んでいるのは少しずつリノベーションしているという築200年以上の家。
ダイニングは建築当初の雰囲気を出すため天井の梁はむき出し。当時の暖炉もそのまま残しています。
リビングルームには取り壊し中の病院で偶然発見したアンティークの大きな暖炉。調度品や小物はあえて様々な年代のアンティークを置いているそうです。
特に気に入っているのがヴィクトリア時代につくられた Pole Screen(ポールスクリーン)。昔レディーが暖炉の近くに座ったとき顔に直接熱が当たらないように使っていたというもの。
使用することはないけれど絵を楽しむように置いているというジルさん。アンティークへの愛着が感じられました。

イギリスのFalstaff社製の1930年代アンティークのシルバートレイ。このトレイも繊細な装飾が施されています。

スティーブさん + グリニスさん / アンティークディーラー

イギリスで買い付けを始めた20年前からの友人、コレクター・アンティークディーラーの スティーブさんとグリニスさんの自宅 を訪問。
スティーブさんは1930年代頃イギリス南部の海沿いの街でつくられていた珍しい陶器コレクションを見せてくれますが興味をひかれない岩谷さん。

そんな岩谷さんに初期のスージー・クーパーのポットを出してくれました。ニールさんが孫を連れて遠出をした時に通りがかったアンティークセンターで見つけた掘り出し物です。
Dresden Spray(ドレスデンスプレー)というシリーズの1932年製のポット。鷹の仲間ケストレルをイメージした形に手書きの花柄模様。
幸運にも譲ってもらえたようで、スタジオに岩谷さんが持ってきてくれました。とっても嬉しそう。
スージー・クーパーはなぜか日本人に評判がよくて、いいものはほとんど日本に来てるということです。JUJUさんもすっかりスージー・クーパーのファンになってしまったようです。

Andrew Casey(アンドリュー・ケーシー)さん / スージー・クーパー研究家

初期のスージー・クーパーのデザインに詳しいテーブルウェアデザイン研究家 Andrew Casey(アンドリュー・ケーシー)さんの自宅 を取材。
スージー・クーパーの専門書 Susie Cooper Ceramics: A Collectors Guide を1992年に出版。晩年のスージー・クーパーから直接そのデザインの歴史を聞いたそうです。

Woodbridge(ウッドブリッジ)にあるアンドリューさんの自宅の棚いっぱいに飾られているのはなかなかお目にかかれないスージー・クーパーの1920〜1940年代のコレクション。研究のかたわら30年かけて少しずつ集めてきました。
ベッドルームにも飾っていて毎朝寝起きに眺めるのが楽しみにしています。
もちろんキッチンにもあり。スージー・クーパーのデザインはただキャビネットに飾っておくものではなく日々使うためのもの。使うとその良さが一層わかるといわれていました。

Susie Cooper(スージー・クーパー)の1930年代ビンテージ。手に入りやすいものは楽天やYahoo!で買えるので欲しい方はこまめにチェック。

せかほし | イギリスMAP

U-NEXT(ユーネクスト) でNHKの動画配信サービス NHKオンデマンド を視聴可能。世界はほしいモノにあふれてる は放送の翌日から見逃し配信中。三浦春馬さん出演の大河ドラマ おんな城主 直虎 などドラマも一気見できます。初回31日間無料トライアル。NHKオンデマンド は別料金ですが、もらえる600ポイントで購入できます。PR

イギリス 暮らしを豊かにするアンティーク のまとめはこちらをどうぞ!

イギリス・時代を彩るアンティークジュエリー のまとめはこちらをどうぞ!

ファッションSP 大草直子×スペイン のまとめはこちらをどうぞ!

世界はほしいモノにあふれてるシリーズの放送日時まとめはこちらをどうぞ!

Content is protected
タイトルとURLをコピーしました