高島礼子「スイーツ列車紀行 欧州・魅惑のお菓子誕生秘話」紹介リスト

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NHK BSP「スイーツ列車紀行 欧州・魅惑のお菓子誕生秘話」(初回放送:2019年2月2日19:30〜、再放送:2020年2月2日14:00〜)。
女優の 高島礼子(たかしまれいこ)さんが欧州スイーツの誕生秘話を列車の旅で堪能する「スイーツ・鉄道・歴史」紀行。語りはNHKアナウンサーの 小田切千(おだぎりせん)さんでした。
番組を参考に、自分で行くときのためにまとめてリストにしてみました。

再放送スケジュール

45分編集版がNHK総合「世界はほしいモノにあふれてる」の時間帯に再放送されます。
 NHK総合 2020年9月10日22:30〜23:15
 NHK総合 2020年9月14日25:00〜25:45

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2020年放送の続編の前編はイギリスでアガサ・クリスティの小説に描かれたシードケーキ、ベルギーでワッフルの元祖、ドイツでバウムクーヘン、ウィーンで夜のカフェを巡る旅。「スイーツ列車紀行 オリエント急行 お菓子秘話 西欧の魅惑」のまとめはこちらへ!

2020年放送の続編の後編はオーストリアのアプフェルシュトゥリューデル、ハンガリーのドボシュタルトとチョコレートとクルトゥシュカラーチ、セルビアのモスクワシュニッツシャイカチャ帽子風クレープとクネーデル、ブルガリアのバラのスイーツとバニツァ、トルコのロクムとバクラバを巡る旅。「スイーツ列車紀行 オリエント急行 お菓子秘話 東欧の甘美」のまとめはこちらへ!

セドリック・グロレさんも登場した「世界はほしいモノにあふれてる 極上スイーツ」のまとめはこちらへ!

Siracusa(シラクーザ)

まずは古代シチリアの中心都市 Siracusa(シラクーザ)から。
シチリアは長きにわたり侵略されてきた歴史があります。19世紀にイタリアに編入されるまでギリシャ、イスラム、ローマ、スペインによる支配を受けてきました。
侵略される度に異なる文化がもたらされ交じり合ってきたため文明の十字路とも言われます。

Cannolo Terapia(カンノーロ・テラピア)/ Alfio Neri(アルフィオ・ネリ)【シラクーザ】

シチリアのスイーツといえばゴッドファーザーPart1に登場したマフィアも愛する cannoli(カンノーリ)。cannolo(カンノーロ)は単数形、cannoli(カンノーリ)は複数形(出典:wikipedia)。
高島さんが訪れたのは地元で評判のお菓子屋さん Cannolo Terapia(カンノーロ・テラピア)。裏通りの小さなお店です。
もともとの店名はカンノーロ・テラピアだったようですが、2008年に Alfio Neri(アルフィオ・ネリ)社を設立。地図などではアルフィオ・ネリとなっていることもあります。

お店を開いたのは先代の父 Alfio Neri(アルフィオ・ネリ)さん。現在は息子の Franco Neri(フランコ・ネリ)さんと Massimo Neri(マッシモ・ネリ)さん兄弟がオーナーパティシエ。
お店にはナッツやピスタチオなどシチリアの特産品を使った様々なお菓子が並んでいます。もちろん一番人気はカンノーリ。カンノーリは注文してからクリームを詰めてくれます。

生地は小麦粉とココアパウダーを練り合わせたもの。薄く伸ばした生地を丸く切り抜き金属の筒に巻いて油で揚げます。
中に詰めるのはリコッタクリーム。こってりした羊乳とあっさりした牛乳を混ぜ合わせるのですが、配分は気や気温などを考慮し毎日変えているのだとか。砂糖の分量もその日によって変えています。
父のアルフィオさんが残したレシピノートにはカンノーリのレシピは書かれておらず、自分の記憶と経験を頼りに毎日配合を変えるようにと教えられました。

生地にリコッタクリームをぎっしり詰めたら、ドレンチェリー、アーモンド、ピスタチオ、オレンジピールなどシチリアの特産品で飾り付けします。
シチリアの名物スイーツだったカンノーリ、今ではイタリア中で愛されるようになりました。

名前Cannolo Terapia(カンノーロ・テラピア)/ Alfio Neri(アルフィオ・ネリ)
住所Via Pausania, 3, 96100 Siracusa SR, Italy
WEBhttps://www.alfioneri.it
Instagram@alfionerisrl
営業時間6:00〜21:00
定休日なし
アクセス電車「Siracusa」駅から徒歩18分

Modica(モディカ)

次に向かったのはシチリア南部の街 Modica(モディカ)。山肌を覆い尽くすバロック様式の街は世界遺産に登録されています。

Antica Dolceria Bonajuto(アンティカ・ドルチェリア・ボナイユート)【モディカ】

モディカにはチョコレートの元祖と言われている名物スイーツがあります。街のあちこちで見かける Cioccolato di Modica(モディカチョコレート)の看板。
モディカで最も古い1880年創業のモディカチョコレートの店 Antica Dolceria Bonajuto(アンティカ・ドルチェリア・ボナイユート)へ。

現在のオーナーは6代目の Pierpaolo Ruta(ピエルパオロ・ルタ)さん。モディカチョコレートにはバニラ、カカオ70%、ナツメグ、白こしょう、など様々なフレーバーがあります。
高島さんが食べてみると、舐めれば飴、噛めばクッキーのような食感。チョコレートの表面はつるつるで中はざらっとしています。

モディカチョコレートはスペインの支配下にあった400年前につくられるようになったそうです。製法はヨーロッパにチョコレートが伝わった頃のまま。
チョコレートが生まれたのは紀元前の中南米。カカオに香辛料を入れお湯に溶かした飲み物で、薬や強壮剤として飲まれていました。
アステカ帝国を滅ぼしたスペインの戦利品としてシチリアにもたらされ、シチリアでアラブからやってきた砂糖出会い甘いモディカチョコレートになりました。まさに文明の十字路が生んだスイーツです。

モディカチョコレートの材料はカカオと砂糖と少しばかりの香辛料のみ。45度の低温で加工しているので砂糖の粒が溶けずに残り、これがザラザラの食感の元。また低温で加工するため芳香成分が揮発せず香りが豊かなのも特長です。
職人はチョコが入った金型を打ち付けて表面を均す昔ながらの技法で表面をつるつるに仕上げます。お見事!長い歴史を感じさせるモディカならではのチョコレートでした。

名前Antica Dolceria Bonajuto(アンティカ・ドルチェリア・ボナイユート)
住所Corso Umberto I, 159, 97015 Modica RG, Italy
WEBhttps://www.bonajuto.it
Instagram@bonajuto
営業時間月〜土:9:00〜21:30、日:9:30〜21:30
定休日なし
アクセス電車「Modica」駅から徒歩15分

Antica Dolceria Bonajuto(アンティカ・ドルチェリア・ボナイユート)など数社のモディカチョコレートが日本でも購入可能です。

Napoli(ナポリ)

シチリア島を後にして次の目的地 フィレンツェへ。途中のナポリで乗り換えるまで寝台列車で約10時間の長旅です。
午前0時にシチリア島とイタリア本土を隔てるメッシーナ海峡を通過。橋は無く、海峡を渡る連絡船に列車ごと積み込まれて約30分の船旅。
乗客は寝ながらにして海峡を渡っているのです。

Eccellenze della Costiera(エチェンツィオーネ・デッラ・コスティエーラ)【ナポリ】

朝7時にナポリ中央駅に到着した高島さん。乗り換えの合間に駅の構内にあるパン屋さん Eccellenze della Costiera(エチェンツィオーネ・デッラ・コスティエーラ)へ。
陽気なナポリのビジネスマン(ただのお客さん)が出迎えてくれました。南イタリアの方は明るくていですね。

お店の方にナポリらしい食べ物を訊ねると Sfogliatella(スフォリアテッラ)をおすすめされました。ナポリの伝統焼き菓子で朝食の定番です。イタリア人は朝は甘い物を食べるのが一般的。
薄く幾重にも重ねたパイ生地で貝の形をかたどったペストリー。パリパリのパイ生地にたっぷりのリコッタチーズのクリームが入っています。
スフォリアテッラを買ってイタリア版の新幹線 Frecciarossa(フレッチャロッサ)に乗り込みます。

名前Eccellenze della Costiera(エチェンツィオーネ・デッラ・コスティエーラ)
住所Corso Giuseppe Garibaldi, 333, 80142 Napoli NA, Italy
WEBhttps://eccellenzedellacostiera.com
Instagram@eccellenzedellacostiera
営業時間7:00〜20:00
定休日なし
アクセスナポリ中央駅構内

Firenze(フィレンツェ)

ナポリからイタリア版の新幹線 Frecciarossa(フレッチャロッサ)に乗りイタリアの古都 Firenze(フィレンツェ)へ。
フレッチャロッサは「赤い矢」という意味。イタリアの主要都市を結んでいます。
ナポリから3時間でフィレンツェの Santa Maria Novella(サンタ・マリア・ノヴェッラ)駅に到着。
フィレンツェはメディチ家やレオナルド・ダヴィンチなどによって様々な文化が花開いたルネサンス発祥の地。
世界に影響を与えルことになる革新的なスイーツ Gelato(ジェラート)が生まれた街でもあります。

Gelateria Badiani(ジェラテリア・バディアーニ)【フィレンツェ】

1932年創業の老舗 Gelateria Badiani(ジェラテリア・バディアーニ)。明るい店内にジェラートがずらりと並んでいます。
創業から変わることなく昔ながらの味を守り続け、フィレンチェ市民に大人気。大きな器でお持ち帰りする人もいます。

ジェラート誕生の歴史を教えてくれたのは3代目オーナーでジェラート職人の Paolo Pompogi(パオロ・ポンポージ)さん。
お店の一番人気 Buontalenti(ボンタレンティ)はジェラートが誕生した頃の味をイメージしてつくられたといいます。
材料は、生クリーム、牛乳、砂糖、卵だけ。シンプルで昔懐かしい味。

ボンタレンティはジェラートの生みの親 Bernardo Buontalenti(ベルナルド・ボンタレンティ)から名付けられました。
16世紀のこと、ミケランジェロの愛弟子だった芸術家 ベルナルド・ボンタレンティ はメディチ家のパーティであっと驚くデザートを用意するように命じられました。
そこで考えたのが甘くて冷たいクリームのスイーツ、ジェラート。冷蔵庫がない時代のこと氷は貴重品。フィレンツェの北100kmにある標高1500mの山頂から氷を運び、冷たくて甘いとろけるデザートをつくりだしました。
中央にクリームと砂糖、周囲には氷を入れ冷やしながらクリームをかき混ぜ空気を含ませます。
パオロさんが見せてくれた19世紀のジェラート製造機も同じ原理でできていました。

名前Gelateria Badiani(ジェラテリア・バディアーニ)
住所Viale dei Mille, 20/r, 50131 Firenze FI, Italy
WEBhttp://www.gelateriabadiani.it
Instagram@gelateria_badiani
営業時間月〜金:7:00〜24:00、土日:7:00〜25:00
定休日なし
アクセス電車「Firenze Campo di Marte」駅から徒歩13分

Carapina(カラピーナ)【フィレンツェ】

次に向かったのはジェラート界の革命児 Simone Bonini(シモーネ・ボニーニ)さんのお店 Carapina(カラピーナ)
以前は電気工事士だったシモーネさんは2008年、43歳でジェラート店をオープン。しかし競合店の多いフィレンツェはお客さんはなかなか増えません。抜きん出るには他にはないものをつくるべきだと思ったシモーネさんは甘いだけではなく食事と合わせる塩味のジェラートをつくるようになります。

最近ではトマトに乗せてサラダにしたりする Gelato gastronomico(ガストロノミージェラート)も一般化してきましたが、2008年頃は全く理解されずほとんど売れなかったそうです。
シモーネさんは各地のレストランに赴き提案して回ったり、食のイベントに参加したりしてできるだけ多くの人に食べてもらえるように努力を重ねた結果、取材が殺到し広くれ渡るようになりました。

高島さんにつくってくれたのは玉ねぎのジェラート。マグロのソテーに玉ねぎのジェラートを添えていただきます。
自由な発想でつくられたジェラートに高島さんも驚いていました。

名前Carapina(カラピーナ)
住所Piazza Guglielmo Oberdan, 2/r, 50136 Firenze FI, Italy
WEBhttp://carapina.it
Instagram@simonebonini
営業時間月〜土:7:30〜18:00
定休日日曜
アクセス電車「Firenze Campo di Marte」駅から徒歩9分

Milano(ミラノ)

フィレンツェからジュネーブへ。スイス行きの国際列車が出るミラノ中央駅で乗り換え。巨大な駅舎に美術館のような装飾のミラノ中央駅。ここでも高島さんは旅のお供のスイーツを購入。

Panzera(パンゼラ)【ミラノ】

ミラノ中央駅構内のお菓子屋さん Panzera(パンゼラ)。朝5:30から開いている便利でお洒落なお店です。

ミラネーゼの定番は Budino di Riso(ブティーノ・ディ・リーゾ)2.00€(1€=121円換算で242円)。
イタリアの米どころミラノの伝統的なスイーツでお米のプティング。牛乳と砂糖で煮込んだお米に卵を加えてオーブンで焼いています。
買って列車に乗り込んだ高島さん。ライスがもちもちでお餅みたいだったようです。

名前Panzera(パンゼラ)
住所Piazza Luigi di Savoia, 1/9, 20124 Milano MI, Italy
WEBhttp://www.panzeramilano.com
Instagram@panzeramilano
営業時間5:30〜21:30
定休日なし
アクセスミラノ中央駅構内

Meiringen(マイリンゲン)

Meiringen(マイリンゲン)で途中下車。この町は卵白と砂糖を泡立てて焼いたスイーツ Meringue(メレンゲ)発祥の地。
マイリンゲンという地名がメレンゲの語源になっています。17世紀にイタリアの菓子職人が初めてつくりました。

Boulangerie Angélo Rime Sàrl(ブーランジェリー・アンジェロ・リム・サール)【マイリンゲン】

Meringue(メレンゲ)をスイスの国民的スイーツに押し上げた火付け役の店 Boulangerie Angélo Rime Sàrl(ブーランジェリー・アンジェロ・リム・サール)。スイスらしい山小屋風の建物のメレンゲの専門店です。様々な種類のメレンゲが揃っていてプラスチックのバケツ入りの大きなものもあります。

創設者は先代の Angélo Rime(アンジェロ・リム)さん。アンジェロさん亡き後子供のシャルル・リムさんとマリー・ジョゼ・リムさん兄妹がオーナー。
もともとパン屋だったアンジェロさんは早起きしてパンを焼くのが嫌だ、というちょっと不純な理由から1964年にメレンゲ職人に鞍替え。しかし当時は収穫祭のときのみメレンゲを食べる習慣で、お祭り以外の時期は全く売れませんでした。
しかしアンジェロさんはくじけず機会があればメレンゲを無料で配り歩いていたそうです。その努力が実り次第に人々は日常的にメレンゲを食べるようになっていき、レストランやホテル、スイス航空のファーストクラスでも提供されるまでになりました。

高島さんもメレンゲをいただきます。マリーさん牧場自家製の生クリームをたっぷりかけてくれました。酪農が盛んなグリュイエール地方の乳脂肪分が多い生クリームはとても濃厚で美味しそう。軽いメレンゲにぴったりです。
メレンゲの中の細かい泡が軽い食感の秘密。材料は契約農家から届く新鮮な卵白と砂糖だけ。
ドイツのメーカーと共同で開発した泡立て器は腕利き職人のように卵白をふんわり泡立てます。メレンゲを絞り出す機械で1日に3万個つくり、120度のオーブンで2時間焼くとできあがり。
店頭販売のみならずレストランからの注文もあって大忙しのリム兄妹でした。

名前Boulangerie Angélo Rime Sàrl(ブーランジェリー・アンジェロ・リム・サール)
住所Route de Botterens 147, 1652 Botterens, Switzerland
WEBhttps://meringue.ch
Instagram@meringuesrime
営業時間月〜金:8:00〜18:30、土:9:00〜12:00,13:30〜16:00
定休日日曜
アクセスジュネーブから車で約2時間

Genève(ジュネーブ)

高島さんは次の目的地 Genève(ジュネーブ)へ。ジュネーブは多くの店がひしめくチョコレートの激戦区です。
目指すのはミルクチョコレート。実はミルクチョコレートは酪農が盛んなスイスで生まれました。

Martel Chocolatier(マーテル・ショコラティエ)【ジュネーブ】

ジュネーブで最も古いチョコレート店だという創業1818年の Martel Chocolatier(マーテル・ショコラティエ)へ。
ジュネーブのチョコレートで欠かせないのが Pave(パヴェ、石畳)という名のチョコレート。生クリームの入ったとろけるような生チョコでジュネーブの石畳を模しています。
およそ150年前にスイスのチョコレート職人がカカオの苦味を和らげるまろやかな味わいのミルクチョコレートをつくったそうです。

毎年12月に開催されるジュネーブのお祭 L’Escalade(エスカラード祭)。お祭りになると鍋をかたどった Marmite(マルミット、鍋)という特別なチョコレートが販売されます。チョコレート好きの市民が待ち焦がれるお菓子。
この鍋の形をしたチョコレートはすべて手づくり。お祭り前の工場では職人総出でチョコレート鍋つくりに追われます。
ジュネーブ市民の歴史の一部でありとても重要なチョコレート。祭りの日に鍋を壊す儀式も楽しそうでした。

名前Martel Chocolatier(マーテル・ショコラティエ)Croix d’or店
住所Rue du Rhône 48, 1204 Genève, Switzerland
WEBhttps://martel-chocolatier.ch
Instagram@martel_chocolatier
営業時間月〜土:7:00〜19:00、日:10:00〜18:00
定休日なし
アクセストラム「Molard」停留所から徒歩2分

スイス・ジュネーヴの人気ショコラティエ Zeller(ツェラー)のとろける Pave(パヴェ)。

Paris(パリ)

最終目的地 Paris(パリ)に到着。パリでは最も古いスイーツと最新のスイーツを味わいます。

Pâtisserie Stohrer(パティスリー・ストレー)【パリ】

現存する店の中ではパリ最古のパティスリー Pâtisserie Stohrer(パティスリー・ストレー)。1730年創業のお店は入口の扉も重厚感があり小さいながらも歴史を感じさせます。

創立者はルイ15世がポーランドから連れてきたパティシエ。ポーランド王のパティシエだったときに王の好物だったパンが乾いてカチコチになってしまいましたがワインに浸してしっとりさせることを思いつきました。
それが原型になり Baba au Rhum(ババ・オ・ロム)というケーキが誕生しました。現在はワインの代わりにラム酒の入ったシロップを使っています。

クフロフという焼き菓子をシロップに浸してたっぷりと染み込ませます。ホイップクリームと滴るほどのラム酒風味のシロップにうっとり。
香り立つしっとりとした食感が特徴の大人のスイーツです。

名前Pâtisserie Stohrer(パティスリー・ストレー)
住所51 Rue Montorgueil, 75002 Paris, France
WEBhttps://stohrer.fr
Instagram@stohrer
営業時間7:30〜20:30
定休日なし
アクセスメトロ4「Étienne Marcel」から徒歩4分

Le Meurice(ル・ムーリス)【パリ】

高島さんは最新スイーツが生まれる現場へ。世界のセレブが集う高級ホテル Le Meurice(ル・ムーリス)のレストラン Restaurant Le Dalí(レストラン・ダリ)でいただくアフタヌーンティー。
シェフパティシエの Cedric Grolet(セドリック・グロレ)さんが登場。グロレさんは料理界のオスカーといわれる The World’s 50 Best Restaurants 2018 ベストパティシエ賞を受賞したスイーツ界のスーパースター。見たこともないスイーツをつくります。
セドリック・グロレさんは NHK「世界はほしいモノにあふれてる 極上スイーツ」の回でもちらりと紹介されました。

キューブのおもちゃに見えますが食べられます。黄色はレモン味、白はココナッツ味など色ごとに味を変えたキューブ。薄いチョコレートの殻に覆われていて、中にはスポンジとフルーツが入っています。
27個のキューブのお値段 170€(約22,000円)。

これまでにつくったケーキは2000種類を超えるというグロレさん。名声を確固たるものにしたのはリンゴの形のケーキ。
いまスイーツには見た目のインパクトが求められていますが、見た目だけではなくシンプルに素材の味がきちんと感じられるようにつくっているといいます。
本物のりんごと並べても見分けがつかないほど精巧にできたリンゴのケーキ。ホワイトチョコレートでつくった薄いりんごの皮の下にはりんごの果汁と皮で香り付けしたクリーム、小さなサイコロ状のりんごの果肉を煮詰めたピュレが詰まっています。
ほかのフルーツもいろいろ登場。どれも自然な素材の味を表現した、果物の最も良いところを抽出したケーキに仕上がっています。

グロレさんのスイーツはホテル内の Restaurant Le Dalí(レストラン・ダリ)でいただける他、ホテル内の持ち帰り専門ショップ La Pâtisserie du Meurice par Cédric Grolet(ル・ムーリスのセドリック・グロレのパティスリー)で買うこともできます。

名前Le Meurice(ル・ムーリス)
住所228 Rue de Rivoli, 75001 Paris, France
WEBhttps://www.dorchestercollection.com/en/paris/le-meurice/restaurants-bars/patisserie-meurice/
Instagram@cedricgrolet
営業時間[レストラン]8:00〜22:30
[パティスリー]火〜日:12:00〜売り切れまで
定休日[レストラン]なし
[パティスリー]月曜
アクセスメトロ1「Tuileries」駅から徒歩3分、メトロ1・8・12「Concorde」駅から徒歩4分

パリの最高級ホテル ル・ムーリス。5星よりさらに上のパラスホテル。

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